撹拌槽 NANOVisK®
1台で高粘度液の微細化・均一分散を実現!
NANOVisK®(ナノビスク®)は、 翼の最適化による槽内微粒化システムを確立することにより、
これまで困難であった高粘度域での微細化・均一分散を実現した複合撹拌装置です。
新製品開発から少量多品種生産まで、 お客様の新たな可能性を創造します。
NANOVisK®の特長
MERIT 01 1万~1,000万mPa・sまでの広範囲の粘度領域への対応
従来装置に比べて、 幅広い粘度範囲に対応できるようになるため、 商品開発の領域がさらに広がります。
MERIT 02 加熱による低粘度化が不要
幅広い粘度範囲に対応できることから、 粘度調整のための加熱冷却が不要となるため、 サイクルタイムの短縮、 熱劣化・酸化ダメージのリスクが低減されます。
MERIT 03 微細化と均一混合が1台で可能
従来は、 製品粘度が高いために微細化と均一混合を複数の装置で行っていたものが、 NANOVisK®では1台で可能になるため、 イニシャルコストの低減、 ランニングコストの低減、 設置スペースの低減といった生産性、 経済性のアップ、 さらに、 コンタミの低減による品質アップが図れます。
MERIT 04 大きく粘度が異なる液の混合が可能
MERIT 05 高粘度液中への粉体の分散が可能
MERIT 06 希釈時の残留物が低減
構造
NANOVisK®は、 粘度の高い液を流動させるため、 中央内側にゲート翼を加えた同芯3軸機構となっています。
内側のゲート翼、 外側のリボン翼、 下部のディスパー翼の3つがうまく機能することで、 従来機器では適用できなかった1,000万mPa・sという超高粘度液にも対応可能となります。
1 外翼構造(リボン翼)
リボン幅・ピッチの最適化による高せん断場への循環流量の増大
2 下翼構造(高速ディスパー翼)
翼径・形状の最適化によるせん断力の増大
3 内翼構造(ゲート翼)
外翼と内翼による混練促進
下翼から外翼への液の供給を促進
槽内微粒化システム
NANOVisK®は、 最新の数値流体力学(CFD)を駆使し、 従来困難であった高粘度液を確実に槽底部の高せん断翼へ供給するシステムを確立しました。 これにより、 1台で効率よく、 微細化と均一分散を行うことが可能となります。
性能比較
従来型乳化装置として「循環翼+ロータステータ型ホモジナイザー」を比較対象とし、 連続相に水系高粘度ニュートン流体(約10万mPa・s)、 分散相に油系高粘度ニュートン流体(約5万mPa・s)を用いた乳化操作を行い、 粒子径の比較を行いました。
操作条件は、 従来型乳化装置のロータステータ型ホモジナイザーの回転数を2400rpm、 NANOVisK®の高速せん断翼の回転数も同等の2400rpmとしました。
以下のグラフより、 同等の回転数(2400rpm)の場合、 NANOVisK®では、 粒子径(中央値:d50)及び標準偏差が従来型乳化装置より小さくなり、 分布もシャープになることが分かります。
また、 従来型乳化装置と同等の分布のピーク値を得るのに要するNANOVisK®の回転数は650rpm程度であり、 従来型乳化装置よりもかなり低い回転数での運転が可能となります。
NANOVisK®による乳化操作では、 回転数を下げる(2400rpm → 650rpm)ことで粒度分布が右にシフトすることから、 目的とする粒子径を高速せん断翼の回転数によってコントロールすることが出来ます。
以上のことから、 NANOVisK®は、 従来型乳化装置と比べて低い回転数で同等以下の粒子径を得られるため、 次の利点を有すると言えます。
- 1)高速回転による発熱の抑制
- 2)装置のコンパクト化
- 3)粒子径のコントロール
用途
- 化粧品
- 塗料
- インキ
- グリース
- 接着剤
- 合成樹脂
- 各種添加物の乳化分散
微細乳化メカニズムとNANOVisK®
本ペーパーでは、これまで困難であった高粘度乳化操作において、装置に要求される機能を明らかにし、それらを満たすNANOVisK®の構造最適化について解説します。
動画で見るNANOVisK®の特長
貸出装置
撹拌のエキスパート、 住友重機械プロセス機器のエンジニアが、 貴社の撹拌プロセス改善、 新規プロセス確立、 各種性能比較試験のお手伝いをさせていただきます。
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- 標準容量
- 5L
- 設計圧力
- F.V~0.1 MPaG
- 設計温度
- 0~100℃
- 適用粘度
- 10,000,000 mPa・s